「筋トレ後の筋肉痛がひどくてどうにかしたい」「筋肉痛を予防する方法を知りたい」とお悩みではありませんか?
プロテインは筋肉痛とは関係しないと思ているトレーニーの方もいるかもしれませんが、間違いです。プロテインは筋肉痛を和らげるために効果があります。
筋トレによる筋肉痛はプロテインを飲むべきです。
この記事では、なぜ筋肉痛にプロテインが効果的か、そして修復を早める方法について詳しく解説します。
記事を最後まで読むことで、筋肉痛の予防と緩和に役立つ具体的な方法を実践できるようになります。筋肉痛に悩む日々から解放され、快適なトレーニングライフを手に入れましょう。
筋肉痛が起きるメカニズム
筋肉痛が起きる原因について、運動や筋トレによって筋肉に小さな損傷が生じることが主な原因です。筋肉の損傷を修復する過程で筋肉が大きくするため、筋肉痛は筋肉の成長に伴う一時的な現象といえます。
運動後に感じる筋肉痛には、主に2つのタイプがあります。
- 即時性筋肉痛:運動中や直後に感じる痛みで、通常は運動が終わるとすぐに軽減します。
- 遅発性筋肉痛(DOMS):運動後24〜72時間後にピークを迎える痛みで、通常は2〜3日続きます。
即時性筋肉痛
即発性筋肉痛は運動直後から発生し、以下の2つのパターンがあります
- 筋膜が断裂するような障害の場合:然の激しい痛みや受傷部位の陥没、腫れ、皮下出血(赤紫色)などが見られ、時には破裂音のような音が聞こえることもあります。
- 筋肉に疲労物質が蓄積する場合:筋肉がエネルギーを使用した結果として代謝産物である「乳酸」と水素イオンが生成され、これにより筋肉が酸性に傾き、「痛み」や「だるさ」を引き起こします。
なお、長い間、乳酸が筋肉痛の主な原因とされてきましたが、近年の研究によって乳酸はエネルギーとして再利用されるいうことがわかりました。
遅発性筋肉痛(DOMS)
遅発性筋肉痛(DOMS)は、特にエキセントリック(筋肉を伸ばしながら力を発揮する)運動が原因で起こることが多いです。このタイプの運動は筋肉繊維に小さな損傷を引き起こし、その修復過程で痛みや炎症が生じます。
- ネガティブスクワット(スクワットで腰を降ろす動作)
- ネガティブベンチプレス(ベンチプレスでバーを胸に近づける動作)
- ネガティブプッシュアップ(腕立て伏せで身体を降ろす動作)
遅発性筋肉痛(DOMS)の過程は以下の通りです
運動によって筋繊維に小さな裂け目が生じます。
損傷した筋繊維の周囲で炎症が起こり、白血球が集まり、発痛物質が生成されます
発痛物質により神経に作用し痛みが生じます。その過程で炎症による再生作用によって筋繊維が修復される過程で、筋肉が強くなります。
筋肉痛は、運動やトレーニングによって筋肉に生じる微細な損傷が原因であり、この修復過程で痛みや炎症が生じます。筋肉痛のメカニズムを理解することで、筋肉痛が筋肉の成長や強化の一環であることが分かります。
壊れた筋肉が修復するためには2、3日必要と言われています。
筋肉痛を予防したり軽減するためには、適切なウォーミングアップやクールダウン、栄養補給が重要です。プロテインの摂取も、この修復過程をサポートする有効な方法の一つです。
プロテインの筋肉痛への効果
プロテインが筋肉痛にどのような効果があるか詳しく解説していきます。
- プロテイン単体に筋肉痛を治す効果はない
- プロテインが筋肉の合成を促す
プロテイン単体に筋肉痛を治す効果はない
プロテインを摂取するだけで筋肉痛を直接治すことはできません。 ましてやプロテインにより筋肉痛にならないといったこともありません。
筋肉痛は運動による筋繊維の損傷と損傷に伴う炎症反応が原因で起こります。このため、プロテインだけでは痛みをすぐに和らげることは難しいです。
プロテインは痛み止めではないから、痛みを直すことはできないけれど、壊れた筋肉の修復を助ける効果があります
多くのアスリートがプロテインを摂取していますが、プロテインを摂取しても筋肉痛は一定期間続きます。野球選手などは炎症を抑えて、ケガの防止や痛みを和らげるなために肩にアイシングなどをしています。
プロテインは筋肉痛を直接治すことはできませんが、プロテインは筋肉痛を早く治るのを手助けすることができます。
プロテインが筋肉の合成を促す
プロテインは筋肉の修復と成長に必要不可欠な栄養素であり、摂取は筋肉痛の緩和に役立ちます。
プロテインには筋肉を構成するアミノ酸が豊富に含まれており、運動後に筋肉の修復を助けるために必要です。
運動後45分以内に20〜40グラムのプロテインを摂取することが推奨されています。
プロのアスリートやボディビルダーは、トレーニング後に必ずプロテインシェイクを飲む習慣があります。プロテインシェイクを飲む習慣は、筋肉の修復と成長を促進するためです。
また就寝前のプロテインの摂取もおすすめです。就寝後約1時間で成長ホルモンの分泌がピークを迎え、筋肉量の増加や疲労回復に効果的です。
就寝30分~1時間前ににプロテインを摂取することで、タンパク質の吸収を高め、筋肉合成を最大化できます。
筋肉の修復と成長を助けるために非常に重要であり、適切なタイミングでの摂取が筋肉痛の緩和や予防に役立ちます。
筋肉痛は修復には2、3日かかるため、プロテインを筋肉痛になった翌日以降摂取することで筋肉痛に効果があります。
プロテインで筋肉痛を緩和する方法
プロテインを活用して筋肉痛を緩和する方法について説明します。これらの方法は、筋肉の修復を助け、筋肉痛の軽減に役立ちます。
- 運動前後にホエイプロテインを飲む
- 筋肉痛を発症した翌日はカゼインプロテインを飲む
- プロテインにプラスしてBCAAも摂取しよう
運動前後にホエイプロテインを飲む
運動前後にホエイプロテインを飲むことが、筋肉痛の緩和に効果があります
- 運動前にホエイプロテイン→タンパク質が分解されてエネルギーとなるとともに運動中の筋肉の分解を防ぎます。
- 運動後にホエイプロテイン→消化吸収が速く、運動後の筋肉修復に最適です。
運動前にホエイプロテインとともに糖と水を一緒に取ることにより筋肉の分解を防ぎます。
ホエイプロテインは筋肉の修復と成長に必要なアミノ酸の消費を抑えます。糖はエネルギー源となり、水分補給は、熱中症予防や疲労軽減に役立ちます。
運動中だけでなく、運動前や運動後もこまめに水分とホエイプロテインを摂取しよう。
必須アミノ酸が豊富に含まれており、運動後の筋肉の修復と成長のサポートにホエイプロテインはおすすめです。
スイスの学術記事にも研究結果で示されています。
「運動後の回復のための4Rの栄養戦略の枠組み」という記事より抜粋
高品質のタンパク質の摂取は、運動後の筋肉のタンパク質の同化作用を刺激し、組織の成長と修復の促進に寄与する可能性があります。
引用:スイス学術出版HP
筋肉へのアミノ酸供給が3倍にまで増える絶好のチャンスです。
トレーニング後は筋肉が分解状態にあります。糖質を摂取することでインスリンが分泌され、インスリンは筋肉のタンパク質分解を防ぎ、同時に筋タンパク質の合成を促進するため、筋肉の維持と成長に重要です
ホエイプロテインは筋肉の修復を迅速に行うため、運動前後に摂取することで筋肉痛の緩和に役立ちます。
筋肉痛を発症した翌日はカゼインプロテインを飲む
筋肉が回復するには2,3日間必要と言われているため、筋肉痛ではプロテインの翌日以降の継続的摂取は重要です。
カゼインプロテインは、ホエイプロテインと同様に牛乳を原料としていますが、胃内で凝集し、体内へゆっくり吸収される特徴があります。
- カゼインプロテインは消化吸収がゆっくりで、7~8時間筋肉にアミノ酸を供給します。
- カゼインプロテインを就寝前に摂取することで、睡眠中も筋肉にたんぱくが供され修復促進されます。
- 睡眠中に筋肉が修復されるため、翌日の筋肉痛が軽減される効果が期待できます。
運動後の疲労回復に効果的なアミノ酸であるグルタミンを含み、緩やかな吸収によって体内への持続的な栄養補給にカゼインプロテインはおすすめです。
研究報告の国際紙でも睡眠前のガゼインプロテインの摂取の効果について紹介されています。
「就寝前のカゼインタンパク質摂取:プロサッカー選手の機能回復の促進」から抜粋
就寝前CP(ガゼインプロテイン)は、プロサッカー選手の機能回復を促進するため、試合後の数日間のパフォーマンス低下を軽減する実用的な手段を提供します。
引用:スポーツ生理学とパフォーマンスの国際ジャーナルHP
カゼインプロテインは筋トレ翌日の休養日などに、長時間にわたる栄養補給ない場合や、夜間の筋肉の修復をサポートするために非常に有効です。
カゼインプロテインを就寝前に摂取することで、夜間の筋肉修復を促進し、筋肉痛の軽減に役立ちます。
プロテインにプラスしてBCAAも摂取しよう
プロテインに加えてBCAA(分岐鎖アミノ酸)も摂取することが推奨されます。
BCAAは、バリン、ロイシン、イソロイシンという3つの必須アミノ酸から構成されており、筋肉の修復と成長を促進します。特にロイシンは、筋タンパク質の合成を直接刺激するため、筋肉の回復に重要です。
国際スポーツ栄養学会誌でもロイシンの効果について紹介されています。
「国際スポーツ栄養学会 ポジションスタンド:タンパク質と運動」から抜粋
インタクトプロテインサプリメント、EAA、ロイシンは、筋タンパク質合成の発生率を高め、筋肉タンパク質の分解を減少させ、運動からの回復を助けることで、運動する個人に有益であることが示されています。
引用:国際スポーツ栄養学会HP
プロテインに加えてBCAAを摂取することで、筋肉の修復と成長を効果的にサポートし、筋肉痛の軽減に役立ちます。
BCAAはプロテインに入ってる場合や錠剤などサプリメント、食品では肉類や魚、卵などで摂取できます。
また、タウリンや抗酸化作用を持つ食品を摂取すると筋肉痛を和らげる効果があります。
- タウリン→筋肉疲労の原因となる老廃物を排出するのを助け、筋肉細胞へのダメージや酸化ストレスを軽減します。
- 抗酸化作用のある食品→炎症や酸化ストレスが減少し、筋繊維の修復が促進します。
タウリンは主に、牡蠣・しじみ・あさり・ホタテなどの貝類、たこ・いかなどの軟体動物に多く含まれます。
抗酸化作用のある栄養素は、ビタミンA 、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、アスタキサンチンなどがあります。
抗酸化作用のある栄養素 | 食品 |
---|---|
ビタミンA | にんじん、トマト、レバーなど |
ビタミンC | キウイ、パプリカなど |
ビタミンE | アーモンド、うなぎなど |
ポリフェノール | ココア、野菜、果物など |
アスタキサンチン | 紅さけ、海老など |
筋肉痛になったらBCAAやプロテインを摂取するとともに、野菜や果物などのバランスのいい食事を心がけることが大事です。
プロテインを活用して筋肉痛の修復を早めよう
今回は、プロテインの筋肉痛に対する効果とその活用方法について詳しく解説しました。まとめとして、以下のポイントを押さえておきましょう。
- プロテインの継続的な摂取は筋肉の修復を助ける
- ホエイプロテインは吸収が早いため運動前後に効果的
- カゼインプロテインは吸収が遅いため就寝前に摂取が効果的
- BCAA摂取と野菜や果物などバランスのいい食事を意識する
プロテインを効果的に活用し、筋肉痛の予防や緩和を目指しましょう。適切なタイミングでの摂取が筋肉の修復と成長に大きく貢献します。
特に運動前後にはホエイプロテイン▲を摂取し、筋トレ翌日以降はガゼイプロテイン▲を飲むことをおすすめします。プロテインにBCAAなどの必須アミノ酸も加えることもお忘れないようにしましょう。
また、プロテイン以外にも運動前のウォーミングアップやバランスのいい食事なども意識してもらうと筋肉痛を軽減できます。自分のトレーニングや生活習慣に合ったプロテインの摂取方法を取り入れてみてください。
プロテインと筋肉痛に関するよくある質問
- プロテインを飲んだら筋肉痛は治りますか?
-
いいえ、プロテインを飲んだからといって即座に筋肉痛が治るわけではありません。
プロテインは筋肉痛を早く治すことを助けることはありますが、筋肉痛を直接的に治すものではありません。プロテインの継続的な摂取が筋肉痛の軽減につながります。
- 筋肉痛になったらタンパク質をとるべき?
-
はい、筋肉痛になった場合も、タンパク質を摂取することは重要です。
筋肉の修復と成長には、適切な量のタンパク質が必要です。筋トレで筋肉痛になった場合、プロテインによってタンパク質を摂取することで、筋肉の再生が促進し、回復を早めることができます。
- プロテインで筋肉痛は早く治る?
-
はい、プロテインは筋肉痛を早く治ることを助けます。
プロテインには、筋肉の修復に必要なアミノ酸が豊富に含まれています。アミノ酸により、筋肉の合成が促進され、損傷した筋繊維の回復が早まります。ただし、完全に痛みを取り除くわけではありません。
- プロテインは筋肉痛2日目でも飲むべき?
-
はい、筋肉痛の2日目でもプロテインを摂取することが推奨されます。
筋肉の修復は時間がかかるため、プロテインを筋肉痛になった翌日以降も飲み続けること回復を助ける効果があります。プロテインは必要な栄養素を提供することで、回復を助け痛みを和らげるのに役立ちます。
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