ダイエットや減量のために筋トレを始めたけど、体脂肪が減らないと継続するモチベーションが下がりますよね。
筋トレで体脂肪が減らない方は、以下の項目に着目する必要があります。
- ダイエットにふさわしい食事法が出来ているか
- 基礎代謝は正常か
- トレーニング強度と期間が短すぎないか
本記事では、筋トレで体脂肪が減らない方への解決法を基礎編と応用編に分けて紹介していきます。
プロボディビルダーも実践する食事法や筆者が体脂肪を1ヶ月で4.4%落とした経験をもとに解説していくので体脂肪に関する悩みを抱えている方は要チェックです。
ダイエットの大原則である「カロリーバランス」を理解しよう!
筋トレで体脂肪が減らない方はまず、消費カロリーと摂取カロリーに注目しましょう。筋トレで体脂肪が減る原則は以下の通りです。
筋トレを頑張っていても摂取カロリーが消費カロリーを上回っていれば、体脂肪が減ることはありません。摂取カロリーとは食事のことで消費カロリーは基礎代謝と運動量の合計で決まります。
いかに摂取カロリーと消費カロリーのバランスを保つかが、筋トレで体脂肪を減らすコツです。次の章でカロリーバランスを調整する具体的な方法を解説します。
筋トレで体脂肪が減らない時に意識すべきこと【基本】
ダイエット初期でいきなりハードは筋トレの回数を増やしたり、長時間の有酸素運動をするのはおすすめできません。
ジムでマシンやダンベルを用いてハードな筋トレを1時間した時の消費エネルギーは200kcal程度と言われています。
ここでは、筋トレで体脂肪が減らない時に初めに試していただきたい5つの基本事項を解説します。
- 噛む回数を増やす
- PFCバランスを意識する
- 良質な脂質を選ぶ
- 摂取カロリー<消費カロリー
- 食物繊維を積極的に摂取
実際に筆者が上記を意識して筋トレを行った結果、過度なカロリー制限なし、有酸素運動なしで1ヶ月で体脂肪率が15.8%から11.4%まで減少しました。
噛む回数を増やす
筋トレで体脂肪がなかなか減らない方は噛む回数を増やすと、食事誘発性熱産生(DIT)によるエネルギー消費が増え、満足感が高まるため、食べ過ぎを防ぐ効果があります。
噛む動作は、口腔内を刺激し、脳に満腹信号を送る重要な役割を持っています。このプロセスにより、消化酵素の分泌が促され、消化・吸収の効率が向上します。
1日3回の食事で噛む回数を意識すると年間で体脂肪2kg分のエネルギー消費が期待できます!
噛む回数を増やす工夫として以下の点を意識してみましょう。
- 硬い食材を取り入れる
- 食事のペースを遅らせる
- 食材を小さく切らずに調理
ナッツ類や噛みごたえのある野菜を日頃のメニューに取り入れることで自然と噛む回数を増やせます。
また、食材を大きめに切ったり、スマホなどを見ずに食事に集中するだけでも咀嚼回数が向上します。
PFCバランスを意識する
PFC(タンパク質、脂質、炭水化物)のバランスを整えることは、エネルギーの摂取と消費を効率化し、筋トレで脂肪を減らすことに大きく貢献してくれます。
PFCのそれぞれのカロリーは同一の重さでも大きく異なります。
栄養素 | 1gあたりのカロリー | 特徴 |
---|---|---|
脂質 | 9kcal | 高エネルギーで体脂肪に変換されやすい。適量以上の摂取は体脂肪増加につながる可能性が高い。 |
タンパク質 | 4kcal | 消化にエネルギーを要する(食事誘発性熱産生が高い)ため、太りにくく筋肉の材料となる。 |
炭水化物 | 4kcal | 主にエネルギー源として利用される。過剰摂取は体脂肪として蓄積される可能性があるが、適量なら効率よく消費される。 |
現代人は脂質の摂取が多く、炭水化物とタンパク質の摂取が不足しがちです。脂質の量を減らし、タンパク質や炭水化物の量を増やすことで体脂肪が付きずらい体を作れるようになります。
筋トレで体脂肪を減らしたい方は脂質の量を1日30g程度に抑えた上で、タンパク質と炭水化物の量を調節するのがおすすめです。
良質な脂質を選ぶ
良質な脂質を選ぶことで、筋トレで脂肪を減らして理想的な体型を目指せます。
脂質には「良質な脂質」と「摂取を控えたい脂質」があります。
摂取を控えたい脂質
種類 | 主な食品例 |
---|---|
飽和脂肪酸 | バター、ラード、赤身の多い肉(特に加工肉) |
トランス脂肪酸 | マーガリン、ショートニング、加工菓子 |
飽和脂肪酸やトランス脂肪酸は健康に悪影響を及ぼす可能性があり、筋トレで脂肪を減らす際の摂取は避けたい脂質になります。
しかし、脂質を完全にカットすると便秘やホルモンバランスの乱れなど体脂肪を減らして減量する上で弊害が生じてしまいます。以下のような良質な脂質を適応量摂取することが推奨されます。
良質な脂質
種類 | 主な食品例 |
---|---|
不飽和脂肪酸 | 魚(サーモン、サバ)、亜麻仁油、ナッツ、オリーブオイル |
一価不飽和脂肪酸 | アボカド、オリーブオイル、ナッツ類 |
不飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸は、代謝を高めて体脂肪を効率よく燃焼させるとともに、内臓脂肪の蓄積を抑える効果があります。
また、インスリン感受性を向上させ、血糖値の安定や満腹感の向上をサポートし、脂肪の過剰摂取を防ぎます。
まずはよくない脂質を減らし、良質な脂質を意識的に摂取することから始めましょう!
摂取カロリー<消費カロリー
筋トレで体脂肪を減らしてダイエットする際の基本は、摂取カロリーを消費カロリーより少なくすることです。このエネルギーバランスを保つには以下の2通りのやり方があります。
- 消費カロリーを増やす方法
- 摂取カロリーを減らす方法
消費カロリーを増やす方法として、筋トレの回数を増やしたり、有酸素運動を取り入れるやり方がありますが、減量初期から過度に運動量を増やすのはおすすめしません。
継続やキツさの観点から食事を整えて摂取カロリーを減らすやり方の方が減量初期においては大きな結果が出やすいです。
体脂肪1kgを減らすには約7,700kcalのエネルギーが必要とされています。1ヶ月で減らす場合、1日あたり約257kcalの摂取カロリーを減らせば理論上は達成できます。
揚げ物を控えたり、調理方法を焼く→蒸すに変えるだけで1日の摂取カロリーは簡単に落とせます。
食物繊維を積極的に摂取
食物繊維を積極的に摂取することで、脂肪の蓄積を抑えるだけでなく、便通を改善したり腸内環境を整えることができます。
- 代謝促進と脂肪蓄積の防止
- 血糖値上昇を緩やかにする
- 便通改善
食物繊維は消化に時間がかかり、食後の血糖値上昇を緩やかにする効果があります。また、腸内細菌によって発酵される際に生成される短鎖脂肪酸は代謝を促進し、脂肪蓄積を防ぎます。
筋トレで体脂肪が減らない方は食物繊維が豊富は以下の食材を積極的に摂るように心がけましょう。
- 玄米や大麦:主食として食べることで、自然に摂取量を増やせる。
- 納豆やキムチ:発酵食品で腸内細菌を活性化。
- 干し芋や野菜:小腹が空いたときの間食として最適。
食物繊維の1日の目安摂取量は20gです。
食事から全て賄うのが厳しい方や胃もたれを起こしやすい方は『エビオス錠』を活用するのがおすすめです。
筋トレで体脂肪燃焼を加速させるコツ【応用】
ダイエットで筋トレをしているけど、全然体脂肪が減らない時に試すと効果的な解決法を運動と食事の観点から解説していきます。体脂肪が減らない原因が明らかになるはずです。
- 筋トレと有酸素運動を組み合わせる
- 朝イチで有酸素運動を取り入れる
- チートデイを設けてみる
- 脂肪を減らす効果があるサプリを飲む
筋トレと有酸素運動を組み合わせる
普段、筋トレのみでなかなか脂肪が減らない方は有酸素運動を取り入れてみましょう。有酸素運動は筋トレよりも消費カロリーが多く、消費カロリーを増やす観点で効果的です。
筋力を落とさずに有酸素運動を行う際のポイントは以下の通りです。
- 息が多少上がるくらいの強度で行う
- 時間は20~30分程度
- 筋トレ→有酸素運動の順番で行う
長時間、高強度の有酸素運動は筋肉が分解するリスクがあるため、じんわり汗ばむほどの強度で20~30分行うのが理想です。
筋トレで代謝が上がった状態で有酸素運動を行うことで、脂肪燃焼効果が高まります。
朝イチで有酸素運動を取り入れる
朝イチの有酸素運動は多くのボディビル選手が推奨しているダイエット方法です。実際にプロのフィジーク選手(エドワード加藤選手)も減量期に取り入れる裏技になります。
朝イチの有酸素運動をする際のポイントは以下の通りです。
- 有酸素運動の前には何も食べない(水や温かいコーヒーはOK)
- 心拍数が120~130の強度(息が多少上がる程度)
食事を摂ってからの有酸素運動は糖質がエネルギーとして使われますが、空腹の状態ではエネルギーとして脂肪が燃焼します。
空腹での有酸素運動は筋肉を分解しないか不安だと思いますが、そう簡単に筋肉は落ちないので安心してください。ただし、筋トレのパワーが著しく下がった場合は有酸素での心拍数を見直す必要があります。
ぜひ、筋トレをしない日の朝イチに有酸素運動を取り入れてみましょう。
チートデイを設けてみる
トレーニング頻度も多く、食事制限もしているのに筋トレで脂肪が減らない方はチートデイ(ハイカーボデイ)を作ると良いです。
厳しいトレーニングと食事制限で減量が進むと代謝が落ちて体が枯渇状態です。そのタイミングで糖質を一気に摂取すると、体は栄養が栄養が入ってきたと勘違いして減量が進みます。
体温が平熱より0.2°低い、体重が1週間以上変わらなければチートデイを取り入れる絶好のタイミングです。ハイカーボデイに最適な食材や注意点などは以下の記事で詳しく解説しています。
脂肪を減らす効果があるサプリを飲む
筋トレで脂肪が減らないのを打破する方法として、脂肪燃焼効果のあるサプリメントを取り入れるのもありです。
脂肪燃焼に効果的なサプリメントを探す際には以下の成分が入ってないかチェックしてください。
・L-カルニチン
・茶カテキン
・ビタミンB群
・CoQ-10
田中消化器科クリニック
中でも初めて脂肪燃焼サプリを試す方は、体脂肪の燃焼を助ける基本の栄養素「カルニチン」が入ったサプリメントから始めてみてください。ボディビル界のレジェンド山岸さんは以下の商品を推奨しています。
筋トレで体脂肪が減らない方のメニュー
体脂肪を効率的に減らすには胸や背中、もも、お尻など大きな筋肉に効く筋トレメニューを行いましょう。ここではおすすめの筋トレメニューを4つ紹介します。
- スクワット
- ランジ
- ベンチプレス
- 膝を付いた腕立て伏せ
スクワット
スクワットは脚とお尻を同時に鍛えられる、体脂肪を減らすおすすめ筋トレメニューです。ダンベルやバーベルを使って負荷を上げるとより効果的です。
ランジ
ランジは片足を交互に前に出して行うスクワットで、ももの体重も加わるためスクワットより高負荷です。筋肉痛にならなければ、毎日行うと高い脂肪燃焼効果が見込めます。
ベンチプレス
ベンチプレスは大きな部位である大胸筋と腕を鍛えられる、筋トレで体脂肪を減らすおすすめメニュー。男女ともにまずはおもりをつけない状態のバーベルから始めて、徐々に重量を増やしていきましょう。
膝を付いた腕立て伏せ
膝を付いた腕立て伏せはノーマルの腕立て伏せができない女性の方におすすめの筋トレメニューです。腕は肩幅に設定し、地面スレスレまでゆっくり状態を下げるのがポイント。
筋トレで体脂肪が減らない原因を探って改善しよう
ここまで筋トレで体脂肪が減らない理由と解決法やおすすめの筋トレメニューについて解説してきました。
筋トレで体脂肪が減らないなら以下の項目に当てはまっていないかチェックしてください。
- 筋トレを3ヶ月以上継続しているか
- 筋トレと有酸素運動を組み合わせているか
- 朝イチで有酸素運動をしているか
- 糖質・脂質の量が多くないか
- チートデイを活用しているか
- 脂肪燃焼効果サプリを摂取しているか
「摂取カロリーが消費カロリーより小さくする」という体脂肪が減る原理を頭に入れて、体脂肪が減らない原因が食事にあるのか基礎代謝や運動にあるのかを見抜けるようになりましょう。
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