2023年10月7日-8日でLegion Sports Fest Pro2023が開催されました。ミスターオリンピア2022メンズフィジーク王者「エリン・バンクス」がカイロン・ホールデンに敗れる結果となり、世界に衝撃を与えました。
この記事ではLegion Sports Fest Pro2023の結果と、エリン・バンクスやカイロン・ホールデンの講評をしていきます。ミスターオリンピア2023の期待選手も紹介しているのでぜひご覧ください!
ミスターオリンピア2023直前でエリン・バンクス敗れる
ミスターオリンピア2023の約1か月前に、ミスターオリンピア2022メンズフィジーク王者「エリン・バンクス」が敗れる事態に。
過去、ミスターオリンピア王者がオリンピア以外の大会に出場する例はほぼなく、オリンピア以外の大会で負けることもありませんでした。
エリン・バンクスは今大会で勝つことができればオリンピアでも2連覇できる流れに持っていくことができた一方で、負けるとジャッジの見る目が変わる恐れがある、リスクのある「賭け」をしたと言っても過言ではありません。
そして「賭け」に敗れ、ミスターオリンピア2023の雲行きが怪しくなってしまいました。今年のオリンピアのメンズフィジークは大荒れになるかも…?
Legion Sports Fest Pro2023の結果
エリン・バンクス、カイロン・ホールデン、アンドレ・ファーガソン等、世界トップ選手が出場したLegion Sports Fest Pro2023のメンズフィジーク結果を解説していきます。
- カイロン・ホールデン(Kyron Holden)
- エリン・バンクス(Erin Banks)
- アンドレ・ファーガソン(Andre Ferguson)
【優勝】カイロン・ホールデン(Kyron Holden)
Legion Sports Fest Pro2023で優勝を果たしたのは、「カイロン・ホールデン(Kyron Holden)」。カイロンのオリンピア最高順位は3位で、オリンピアトップ10の常連です。
バルクの大きさからクラシックフィジークへの転向を表明していたカイロンでしたが、急遽Legion Sports Fest Pro2023にメンズフィジーク部門で出場することを発表。急に現れてミスターオリンピア2022の王者エリン・バンクスを破ってしまいました。
メンズフィジークには大きすぎると言われることもあるカイロンのバルクですが、今大会の絞り切った体はメンズフィジークの理想形のような体という印象を受けました。
クラシックに転向表明してからバックポーズの完成度が高まり、エリン・バンクスを圧倒していたというのが筆者の感想です。
【準優勝】エリン・バンクス(Erin Banks)
準優勝は「エリン・バンクス」。ミスターオリンピア2022チャンピオンのエリン・バンクスが地方の1プロショーで敗北しました。
今大会のエリン・バンクスは明らかに昨年のオリンピアよりもコンディションが悪く、強みのミッドセクションがぼやけている印象を受けました。
また、隣にカイロン・ホールデンとアンドレ・ファーガソンが並んだことで、線の細さが目立ってしまいました。隣に並ぶ人によって審査員の見方も変わる難しい競技だなということを筆者自身再認識しました。
エリン・バンクスはポージングは変えていませんでしたが、フロントポーズの体の角度がより鋭角になったことで、ウエストの細さは強調された一方で全身のバルクのなさが目立っていました。
メンズフィジークは脚は審査対象外とはいえ、トータルパッケージで評価されるということを鑑みると、足の細さが上半身の印象を下げてしまった気がします。
エリン・バンクスはSNSで他者を煽ったり、自信に満ちた発言をするなど、アンチが多いフィジーカーです。煽りをむしろ力に変えて、オリンピアまでの約2週間で昨年以上のコンディションを持ってきてほしいですね。
【3位】アンドレ・ファーガソン(Andre Ferguson)
3位は「アンドレ・ファーガソン」。アーノルド・クラシックで3回優勝している超実力派のベテランです。
アンドレ・ファーガソンの骨格上仕方のないことですが、彼はウエストが比較的太い選手の1人です。ウエストの細い選手に勝とうとするなら、肩のボリュームを改善する必要があります。
彼のポージングの問題もありますが、他の部位と比べると肩のフロントが弱いため、エリン・バンクスやカイロン・ホールデンと並ぶとメンズフィジークらしい逆三角の印象が弱いです。
今大会ではバックポーズではエリン・バンクスと互角に渡り合える完成度を持ってきていたように思うので、フロントポーズの改善に期待です。
ミスターオリンピア2023で期待するメンズフィジーク選手
ここからは、今年のミスターオリンピア2023のメンズフィジークで筆者が期待している選手を紹介していきます。
CARLOS DeOLIVEIRA(カルロス・ディオリベイラ)
オリンピアで間違いなく上位に食い込んでくると思う選手が、「カルロス・ディオリベイラ」です。彼は「カイケプロ」というあだ名もあります。毎年オリンピアトップ10に入るブラジル出身の実力派。
バルクもあり、ミッドセクションのコントロールも上手い選手です。今年のアーノルド・クラシックでは上半身の完成度が高いことで、腕の細さが目立ったように感じました。
これはポージングによるものが大きいと感じているので、オリンピア2023では「見せ方」に注目したいです。
Corey Mmorris(コーリー・モリス)
今年のコーリー・モリス(Corey Mmorris)も非常に期待できます。細いウエストと広い肩幅からなる逆三角の体は世界トップの美しさを持っています。
フロントポーズで体を捻っているので、良くも悪くもウエストの細さと腕の太さが強調されてしまいます。これを審査員がどのように判断するのか楽しみです。
まとめ
今回はLegion Sports Fest Pro2023でエリン・バンクスがカイロン・ホールデンに敗れるという衝撃結果を取り上げました。それぞれの選手の講評と大会結果を解説し、今年のミスターオリンピア2023で期待している選手を2人紹介しました。2週間後に迫ったオリンピアを全力で楽しみましょう!
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