「PFCバランス」を意識した食事はダイエットや筋トレには欠かせません。PFCバランスを考える上で、ボディビルダーの食事法は非常に参考になります。
ダイエットのプロと呼べるボディビルダーは、PFCバランスを意識した食事で体脂肪率5パーセント程度の体を作り上げています。
PFCとは、P(タンパク質)・F(脂質)・C(炭水化物)の三大栄養素のことです。この記事ではボディビルダーからPFCバランスを学び、実践に活かす方法をお伝えします!
▼▼この記事でわかること▼▼
・あなた専用のPFCバランス計算方法
・PFCバランス計算を意識した1日の食事例
・PFCバランスに関する注意点
PFCバランスとは
PFCとは、P(タンパク質)・F(脂質)・C(炭水化物)の三つの栄養素を指します。
1日あたりに摂取するエネルギーのうち、P・F・Cがそれぞれどの程度の割合占めているかを示したものが「PFCバランス」です。
健康的・効率的にダイエットしたい方は、過度な糖質制限や脂質制限はやめましょう。
「PFCバランスを意識した食事」で心身ともに健康的に体脂肪を削っていく方法をお伝えしていきます!
自分だけのPFCバランスの計算方法
PFCバランスの計算方法はいたって簡単です。
以下のリンクから上から順に、自分の身長や体重、活動量を選択していってください。
➤➤➤WEB版マクロ栄養計算機
以下、WEB版マクロ栄養計算機にのっとって、具体的に計算の手順とその意味を解説していきます。
ステップ➀:1日当たりの基礎代謝を計算する
人間は何もしていなくても、生命活動を維持するためにエネルギーを消費しています。
それが「基礎代謝」です。基礎代謝は、性別・身長・体重・年齢によって個人差があります。
身長が大きく、体重が重い人の方がエネルギーの消費が多いことはイメージできると思います。
自分自身の特徴を入力していくと、自分の1日当たりに消費するエネルギーが算出できます。
ステップ➁:マクロバランスの算出
とはいえ、1日中寝たまま過ごす人はほとんど存在しません。
したがって、ここでは1日の活動量(どれくらい運動するか)を選びましょう。
活動量が多い(運動量が多い)人ほど、消費するカロリーも多いことはわかると思います。
ダイエット目的であれば、目的の欄で「減量」を選択しましょう。
ステップ➂:マクロの算出
「計算開始」というボタンを押すと、1日に摂取するべき総カロリーとPFCバランスが算出できます。
体重を減らすには、消費カロリー>摂取カロリーという関係にならないと絶対に痩せません。
自分に最適な摂取カロリーを計算してくれるだけでなく、P・F・Cそれぞれ1日に何g取れば良いのかわかります。
あとは、おにぎり1つ=C:約40g、鶏肉100g=P:約20gというように食べ物に落とし込んでいきましょう。
三大栄養素(P/F/C)の役割と重要性
一般的に、「ダイエットには炭水化物や脂質が敵だ!」というイメージを持っている方は多いと思います。
しかし、P・F・Cそれぞれ重要すぎる栄養素であり、どれか抜きでは健康的・長期的にダイエットすることができません。
P(タンパク質)の役割
タンパク質=筋肉というイメージを持っている方は多いはずです。
しかしタンパク質は筋肉だけでなく、内臓や皮膚、髪の毛、血液、酵素のもとになる栄養素です。
日々タンパク質が不足すると、肌荒れしたり、髪の艶がなくなったり、内臓の調子が悪くなりやすいです。
忙しい人ほど不足しがちな栄養素なので、意識して摂取することが必要です。
F(脂質)の役割
脂質は性ホルモンや細胞膜の原料になるとても大事な栄養素です。
しかし、タンパク質と炭水化物は1g当たり約4kcalですが、脂質は1gあたり約9kcalとカロリーが高いのが特徴です。
また、脂質には「良い脂質」と「悪い脂質」があり、「良い脂質」を積極的にとるようにしましょう。
良い脂質とはオリーブオイルなどの種実類や魚の脂のことで、悪い脂質とはソーセージなどの加工食品や揚げ物の脂を指します。
C(炭水化物)の役割
炭水化物=糖質+食物繊維です。実は食物繊維も炭水化物の一部ということを知っていましたか?
ここでは炭水化物≒糖質という意味でとらえると、糖質は筋肉や脳のエネルギー源になります。
また、糖質は脳にとって唯一のエネルギー源であり、糖質量が足りないと筋肉が分解されてしまいます。
ボディビルダーはダイエット(減量)するにあたって、糖質を十分に摂取することで筋肉量を維持しています。
PFCバランスを意識した食事メニュー例
ここではボディビルダーの食事を紹介します。
ボディビルダーはPFCバランスを徹底的に意識した食事を摂り、大会に向けて筋肉を残したまま脂肪だけを削ります。
以下具体的に、メンズフィジークの世界チャンピオンである“ブランドン・ヘンドリクソン”の一日の食事を見ていきましょう!
MEAL1<9:30>
- オートミール(約100g)
- 卵(全卵2つ+卵白約300g)
- グレープフルーツ
- ブルーベリー
- イチゴ
- アーモンドミルク
MEAL2<12:30>
- 玄米(約160g)
- ブロッコリー
- エビ(約170g)
MEAL3<15:30>
- 鶏むね肉(約260g)
- インゲン
- サツマイモ
MEAL4<18:00>
- サーモン
- インゲン
MEAL5<20:00>
- タイ米
- エビ(約170g)
- ブロッコリー
MEAL6<22:00>
卵(全卵2つ+卵白10個分)
- ターキー
- 玉ねぎ+マッシュルーム+トマト
ボディビルダーは1日に約6食も食事をして、筋肉量を維持しています。
すべての食事に共通していますが、PFCバランスと無駄な脂質を摂らないことを意識していることがわかります。
またジャンクフードを食べないことから、「体は食べるもので出来ている」を体現しているのがわかりますね。
PFCバランスを意識するときに注意すべきこと3選
PFCバランスを意識して食事をすることがダイエットの近道です。
しかし、PFCバランスに厳しくなりすぎるのはダイエットが長く続かないので注意しましょう。
注意点➀:PFCバランスに厳しくなりすぎない!
ダイエット失敗の一番の原因が、「PFCバランスにこだわりすぎて食事が面倒臭くなること」です。
1g単位で計算しようとする人がたまにいますが、そこまで厳しくなる必要はありません。
計算して出てきたPFCバランスの数値はあくまで目安としてとらえ、無理のない範囲で自炊したり、外食で選ぶメニューを変えたりしましょう。
注意点➁:「良質な脂質」を摂るように心がける
脂質には「良い脂質」と「悪い脂質」があります。
「良い脂質」とは、オリーブオイルやココナッツオイル、MCTオイル、魚の脂といった脂質を指します。
「悪い脂質」とは、ソーセージやベーコンなどの加工食品の油や揚げ物の脂を指します。
悪い脂質は脂肪になりやすく、なかなかダイエットしてもお腹の脂肪が落ちないことにつながります。
青魚には「オメガ3系脂肪酸」が含まれており、内臓脂肪の燃焼や脳の活性化などの効果があるためおすすめです。
注意点➂:炭水化物を摂ることを怖がらない!
巷には炭水化物(糖質)を摂らないダイエットが存在します。
炭水化物を摂らないことで摂取カロリーを抑え、体重計の数値を減らすことはできるかもしれません。
しかし、脂肪だけでなく筋肉も同時に削れてしまい、不健康そうな貧弱な体が出来上がってしまいます。
タンパク質と一緒に炭水化物を摂取することで筋肉の発達を促し、筋量を維持したまま脂肪を燃焼することが可能です。
健康的でスタイルの良い体になるには、過度に炭水化物を制限するのは禁物です。
PFCバランスのまとめ
今回はダイエットに必要不可欠な「PFCバランス」の考え方と計算方法を解説しました。
P・F・Cそれぞれがとても重要な栄養素であり、どれかを欠いては健康的・長期的にダイエットが続きません。
これを機に、まずは1日の食事のうち1食をPFCバランスを意識した食事に変えるところから始めてみては?
PFCバランスに関するよくある質問
- 一番痩せる、ダイエットの理想のPFCは?
-
ダイエットに最適なPFCバランスは、タンパク質20~30%、炭水化物50~60%、脂質20%と言われています。普通に生活していると脂質(F)が増えやすいので、特に注意しましょう。
- 糖質制限と脂質制限、どっちが痩せる?
-
糖質は1g当たり約4kcal、脂質は1g当たり約9kcalのカロリーが含まれていることを知っていますか?脂質は消化に時間がかかるものの、カロリーでは2倍以上多いです。個人差もありますが、一般的には糖質制限よりも脂質制限の方が痩せやすいと言えます。
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